フリーライダー効果（Free-rider effect）とは、経済学や社会科学の分野で用いられる概念です。これは、公共財や共同のリソースが提供される場合において、個人が他人の貢献や努力に依存し、自身は貢献せずに利益を享受することを指します。
フリーライダーは、他の人々が提供する公共財や共同のリソースを使用したり享受したりする一方で、自身はその提供に寄与しないことで、リソースの利益を得ることができます。これによって、他の人々が負担を強いられる一方で、自身は無料で利益を得ることができるという不公平な状況が生じます。
典型的な例としては、公共交通機関や公共施設の利用があります。例えば、地域の住民が税金を使って公共交通機関を運営している場合、フリーライダーはその交通機関を利用しながら、自身は税金を支払わずに利益を得ることができます。
フリーライダー効果は、共同のリソースの提供における問題や課題を理解する上で重要な要素です。この効果を解決するためには、公共財や共同のリソースの提供に対して適切なインセンティブや制度を設計する必要があります。例えば、利用者に対して貢献や負担の義務を課す方法や、フリーライダーへの制裁措置を導入することで、公共財の提供や共同のリソースの維持を実現することができます。
