職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

記憶と忘却

記憶とは、過去に体験した情報や経験を脳に保存することで、将来的にその情報を再利用できるようにする心の機能です。記憶は、短期記憶と長期記憶に分けられます。

短期記憶は、情報を数秒から数分間だけ保存することができるメモリーで、通常は意識的に情報を保持するために使われます。短期記憶には、情報をすぐに使うためのワーキングメモリーや、一時的に情報を保持するための一次記憶などがあります。

一方、長期記憶は、情報を長期間保存するメモリーで、記憶の形式によって、さらにいくつかの種類に分かれます。例えば、事実や知識を保持する「認知的長期記憶」と、経験や出来事を保持する「体験的長期記憶」などがあります。

忘却とは、記憶から情報を失うことです。忘却は、時間経過によって情報が薄れる「時効性忘却」や、新しい情報が古い情報を上書きする「干渉忘却」などのメカニズムによって引き起こされます。

ただし、忘却は完全なものではありません。情報は完全に消えるのではなく、脳内に保存された状態で残り、適切な情報提示によって再び思い出すことができることがあります。また、適切な手法によって記憶を補強することで、忘却を遅らせたり防止することもできます。