職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

シェリフの同調性実験

シェリフの同調性実験とは、アメリカの社会心理学者ムザフェル・シェリフによって1935年に行われた、同調行動の心理学的研究です。

この実験では、参加者を3人ずつのグループに分け、暗い部屋の中で光点の自動運動を観察してもらいました。参加者には、自分の判断を他の参加者と共有するように指示されました。

実験の結果、最初はバラバラだった参加者の判断は、実験を繰り返すうちに一致していきました。さらに、参加者たちは自分の判断が間違っていることに気づいても、多数意見に合わせる傾向が見られました。

シェリフはこの実験から、人間は集団の中では、少数意見よりも多数意見に同調する傾向があることを明らかにしました。

シェリフの同調性実験は、社会心理学における同調行動の研究に大きな影響を与えました。また、政治や社会問題における同調行動の理解にも役立っています。

シェリフの同調性実験の特徴は、以下のとおりです。

実験参加者は、暗い部屋の中で光点の自動運動を観察するという、客観的な判断が難しい状況に置かれた。
実験参加者は、自分の判断を他の参加者と共有するように指示された。
実験を繰り返すうちに、参加者の判断は一致していき、少数意見よりも多数意見に合わせる傾向が見られた。
シェリフの同調性実験は、同調行動の心理学的研究において、重要な実験のひとつです。