特性論とは、パーソナリティを理解するための心理学的アプローチであり、特定のパーソナリティ特性や特徴を特定し、測定することに重点を置いています。特性理論家は、人格は、行動、思考、感情における個人差を表す、安定した永続的な特性の集合という観点から理解できると考えています。
最も広く使われている性格の特性論は、ビッグファイブとしても知られる5因子モデル（FFM）です。FFMは、性格の個人差を表す中核的な性格特性として、開放性、良心性、外向性、同意性、神経症の5つが存在すると提唱しています。これらの特性は、生涯を通じて比較的安定しており、学業成績、仕事ぶり、精神的健康など、さまざまな行動や結果に影響を及ぼすと考えられている。
特性論は、人間の性格の複雑さを単純化しすぎ、状況的要因が行動に及ぼす影響を無視しているとして批判されている。また、特性理論が示唆するほど、特性は安定的で永続的なものではなく、人格は特性理論が許容する以上に流動的でダイナミックなものであるかもしれないと主張する批評家もいる。
こうした批判にもかかわらず、特性理論は人格心理学の分野で影響力を持ち、さまざまな人格測定や評価の開発に利用されてきました。特に5因子モデルは、研究において広く使用されており、異文化間における妥当性や長期にわたる安定性が示されている。
