安全基地とは、アメリカ合衆国の心理学者であるメアリー・エインスワースが1982年に提唱した人間の愛着行動に関する概念です。
安全基地とは、子どもにとっての愛着対象が、幼い子どもに提供する心地よい安定や保護が保証された環境を意味します。
子どもは母親などの養育者を安全基地のように感じられると、好奇心は外の世界に向けられ、外的世界を探検することができるようになります。
安全基地には、以下の2つの機能があります。
安心基地機能:子どもが不安や恐怖を感じたときに、愛着対象者に抱きついて安心感を得る機能。
探索基地機能:子どもが外の世界を探検するときに、愛着対象者に帰ってきたときには受け入れてくれるという確信を得る機能。
安全基地が機能することで、子どもは以下のことが可能になります。
外の世界に興味を持って、積極的に探索する。
困難に直面しても、諦めずに挑戦する。
失敗を恐れずに、成長する。
逆に、安全基地が機能していない場合、子どもは以下のことが難しくなります。
外の世界に興味を持って、積極的に探索する。
困難に直面しても、諦めずに挑戦する。
失敗を恐れずに、成長する。
安全基地は、子どもの健全な成長に欠かせないものです。子どもが安全基地を形成できるように、親や周囲の大人の関わりが重要です。
具体的には、以下のことに心がけましょう。
子どもの感情を丁寧に受け止める。
子どもの話をよく聞く。
子どもの意見を尊重する。
子どもに愛情を注ぐ。
これらのことを繰り返すことで、子どもは親や周囲の大人を安心基地として認識し、健全に成長していくことができるでしょう。