職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

タブラ・ラサ

タブラ・ラサ(tabula rasa)とは、ラテン語で「白い板」という意味です。哲学においては、人間の心は生まれたときには何も書かれていない白紙の状態であり、経験によって知識や観念が獲得されるという認識論の立場を指します。

この考え方は、17世紀のイギリスの哲学者、ジョン・ロックによって提唱されました。ロックは、デカルトの生得観念説を批判し、人間の心は生まれたときには何も書かれていない白紙の状態であり、経験によって知識や観念が獲得されるという考え方を主張しました。

ロックによれば、人間の心には、生まれつき備わっている知識や観念はない。私たちが持っている知識や観念は、すべて経験によって獲得されるものである。経験とは、外界からの刺激によって感覚器官が受けるものと、内省によって心が獲得するものである。

ロックのタブラ・ラサの考え方は、その後の哲学に大きな影響を与えました。経験主義の立場をとる哲学者たちは、ロックの考え方をもとに、人間の知識や観念はすべて経験によって獲得されるという認識論を展開しました。

タブラ・ラサの考え方は、教育にも大きな影響を与えました。ロックは、教育は経験によって知識や観念を獲得する過程であると考えました。そのため、教育は、子どもたちが外界から刺激を受けられるように、また、内省によって心を鍛えられるように、環境を整えることが重要であると主張しました。

タブラ・ラサの考え方は、現代においてもなお、教育や学習のあり方を問いかけるものとして、重要な意味を持っています。