職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

サーストンの多因子説

サーストンの多因子説とは、知能は複数の要素から構成されているとする理論です。サーストンは、大学生と中学生の知能検査の分析から、知能は8-10の比較的独立した機能から構成されていると結論づけました。彼は、これらの機能を「基本的精神能力」と呼びました。

サーストンの基本的精神能力は、以下の7つです。

語の流暢性(Word Fluency):言葉をすらすらと紡ぐ能力
言語(Verbal):言語理解と使用の能力
空間(Space):空間把握と認識の能力
数(Number):数字の処理能力
記憶(Memory):記憶の保持と再生の能力
帰納推理(Induction):既存の情報から一般的なルールを導き出す能力
知覚(Perceptual):視覚や聴覚などの知覚能力
サーストンの多因子説は、知能を測る検査の開発に大きな影響を与えました。彼は、知能検査が、これらの基本的精神能力を測定するように設計されるべきだと主張しました。

サーストンの多因子説は、スピアマンの二因子説と対比されます。スピアマンは、知能は一般因子(g因子)と特殊因子(s因子)の2つの要素から構成されていると主張しました。サーストンは、g因子の存在を認めず、知能は複数の独立した能力から構成されていると考えました。

サーストンの多因子説は、近年の知能研究においても、重要な理論として位置付けられています。知能は、単一の能力ではなく、複数の要素から構成されているという考えは、知能の測定や教育の分野において、大きな影響を与えています。