心二元論とは、心と身体は、本質的に異なる二つの実体であるとする考え方です。心は、意識、思考、感覚などの精神的な現象であり、身体は、物理的な存在です。心と身体は、互いに独立して存在し、相互作用する仕組みは完全には理解されていません。
心二元論は、古代ギリシャのプラトンや、近世のルネ・デカルトによって主張されました。デカルトは、有名な「我思う、故に我在り」という言葉で、自分の存在を、意識や思考などの心の働きから論証しました。
心二元論には、以下のような主な議論があります。
心と身体は、本質的に異なる性質を持つ。
心の存在は、身体の存在に依存しない。
心と身体は、相互作用する仕組みは完全には理解されていない。
心二元論は、心の存在や意識の性質を理解する上で、重要な考え方の一つです。しかし、心身問題に関する他の考え方、例えば心身一元論や機能主義などとは対立する考え方であり、議論は現在も続いています。
具体的な議論としては、以下のようなものが挙げられます。
心と身体は、本質的に異なる性質を持つという主張に対しては、心の働きも、物理的な現象の産物であるという反論がある。
心の存在は、身体の存在に依存しないという主張に対しては、心の働きは、脳の活動によって引き起こされるという反論がある。
心と身体は、相互作用する仕組みは完全には理解されていないという主張に対しては、心身相互作用説などの理論によって、相互作用の仕組みを解明しようという試みがある。
