職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

経験主義

経験主義とは、人間の知識はすべて経験に由来するとする哲学上の立場です。経験主義は、古代ギリシアソクラテスプラトンの思想にも見られます。しかし、近代経験主義の源流は、17世紀のイギリスの哲学者フランシス・ベーコンです。ベーコンは、人間の知識は、経験から得られる感覚的印象によって形成されると考えました。

経験主義は、合理主義と対立する立場です。合理主義は、人間の知識は、理性によって直接的に得られると考えます。経験主義は、理性よりも経験を重視します。

経験主義の代表的な哲学者としては、ベーコンのほかに、ジョン・ロックデイヴィッド・ヒュームなどが挙げられます。ロックは、人間の心は生まれたときには白紙であり、経験によって知識が形成されると考えました。ヒュームは、人間の知識は、経験的な事実を支える普遍的な原理や真理は存在しないと主張しました。

経験主義は、科学や教育にも大きな影響を与えました。科学は、経験から得られるデータを重視する学問です。教育も、経験を通して学ぶことが重要であると考えられるようになりました。

「這い回る経験主義」とは、経験を単なる環境から主体への一方的(受動的)作用としてではなく、主体と環境との相互作用として捉える教育論です。この教育論は、子どもの興味・関心を重視し、現実の日常生活経験から教材を求め、問題解決能力の育成を図ろうとするものです。