職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

拡張・形成理論

拡張・形成理論(Boerden-and-build theory)とは、ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授が提唱した理論です。

この理論は、ポジティブな感情が人間の心を拡張し、利用できる資源や能力を形成するという考え方を指します。そして、人はこの拡張と形成を繰り返すことで成長するとフレドリクソンは主張しています。

拡張・形成理論の基礎になるポジティブ感情とは、私たちが前向きな態度、建設的な態度でいるときに持つ感情のことです。喜びや感謝、安らぎ、興味、希望、誇り、愉快、鼓舞、畏敬、愛、さらには楽しみや歓喜、恍惚感、希望、感動など、ポジティブ感情には多様な種類があります。

ポジティブ感情が心を拡張する効果には、以下のようなものが挙げられます。

認知の拡大:ポジティブ感情は、物事をより広い視野で捉え、新しい可能性に気づかせてくれます。
行動の拡大:ポジティブ感情は、リスクを恐れず、新しいことに挑戦する意欲を高めます。
関係の拡大:ポジティブ感情は、人との関わりを深め、より良い関係を築く助けとなります。
ポジティブ感情が利用できる資源や能力を形成する効果には、以下のようなものが挙げられます。

身体的リソース:ポジティブ感情は、免疫力や抵抗力を高め、健康を維持する効果があります。
創造的・知的リソース:ポジティブ感情は、創造性や思考力、学習能力を高める効果があります。
心理的リソース:ポジティブ感情は、ストレス耐性を高め、レジリエンスを高める効果があります。
社会的リソース:ポジティブ感情は、社会的なサポートを得やすくし、社会的なつながりを深める効果があります。
拡張・形成理論は、ポジティブな感情が人間の成長に重要な役割を果たしていることを示す、有益な理論です。この理論を理解することで、私たちはポジティブな感情をより積極的に活用し、より豊かで充実した人生を送ることができるでしょう。