職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

ロバーズ・ケーブ実験

ロバーズ・ケーブ実験は、1954年にアメリカの心理学者であるザファー・シェリフによって行われた実験です。この実験では、オクラホマ州のロバーズ・ケーブ州立公園で、11歳の少年22人を2つのグループに分け、競争と協力の状況を作り出し、グループ間の敵意と協力の変化を観察しました。

実験の初め、2つのグループは仲良く過ごしていましたが、競争状況を作り出すために、各グループに異なる色のTシャツを着せ、グループ間の優劣を競わせました。すると、2つのグループは次第に敵対的な関係になっていきました。

競争状況が続いた後、協力状況を作り出すために、2つのグループが共同で達成すべき目標を与えました。すると、2つのグループは協力し始め、敵意は減少していきました。

この実験は、集団間の敵意は、競争状況によって引き起こされ、協力状況によって減少するということを明らかにしました。また、競争状況では、集団間の区別が鮮明になり、集団間の同一化が高まることを示しました。

ロバーズ・ケーブ実験は、社会心理学において最も重要な実験の一つであり、集団心理や対立解決の研究に大きな影響を与えました。