職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

キャッテルの16特性因子論

キャッテルの16特性因子論とは、イギリスの心理学者レイモンド・キャッテルが提唱したパーソナリティ理論です。

キャッテルは、パーソナリティを構成する特性を「根源特性」と「表面特性」に分けました。根源特性とは、人間の行動や反応の基盤となる、最も基本的な特性のことです。表面特性とは、根源特性が現れたときに見られる、より具体的な行動や反応のことです。

キャッテルは、辞書から4500の性格用語を抽出し、それらを35のクラスターにまとめました。そして、これらのクラスターを因子分析にかけた結果、12の根源特性を抽出しました。

これらの12の根源特性をさらに分析した結果、4つの因子にまとめることができます。

支配性-服従性:他人に指示したり、影響を与えたりしようとする傾向と、他人の指示に従ったり、影響を受けたりする傾向
冒険性-臆病性:新しいことに挑戦したり、変化を求めたりする傾向と、安全で安定した状況を好む傾向
懐疑性-信頼性:他人を疑ったり、警戒したりする傾向と、他人を信頼したり、好意的な印象を持ったりする傾向
急進性-保守性:伝統的な価値観や慣習を守ろうとする傾向と、新しい考えや変化を受け入れようとする傾向
キャッテルは、16の根源特性を測定する「16PF(16パーソナリティ因子質問紙)」を開発しました。16PFは、世界中で広く使用されている性格検査です。

キャッテルの16特性因子論は、パーソナリティの研究において大きな影響を与えました。