職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

準拠集団

準拠集団(conformity group)は、社会心理学において使用される用語で、個人が自身の意見や行動を他の人々の意見や行動に合わせる傾向がある集団を指します。人々は社会的な存在であり、他の人々との関係や社会的な規範に従いたいというニーズを持っています。そのため、準拠集団の存在が個人の意見や行動に影響を与えることがあります。

準拠集団の影響は、主に以下の2つのメカニズムによって生じます。

情報的社会影響(Informational social influence):不確かな状況や情報のときに、他の人々の意見や行動を参考にすることで、正しい情報や適切な行動を選ぶことができるというメカニズムです。個人は他の人々を情報源として利用し、自分自身の判断や行動を調整します。

規範的社会影響(Normative social influence):社会的な規範やグループの圧力によって、他の人々の意見や行動に合わせようとするというメカニズムです。個人は他者との一致や認められたいというニーズを持っており、そのために自身の意見や行動を調整することがあります。これは社会的な規範やグループの価値観に従い、適応するための行動です。

準拠集団の影響は、さまざまな状況で現れることがあります。例えば、新しいグループに参加したときや、自分が情報に不確かさを感じるとき、他人との意見の相違や不一致がある場合などです。また、特定の社会的な場面や文化において、準拠集団の影響がより強く現れることもあります。

ただし、準拠集団の影響は常にポジティブではなく、個人の自律性や独自性を抑制することもあります。重要なのは、自分自身の意見や価値観を見失わずに、適切なバランスを保つことです。社会的な影響に対して批判的思考を持ち、自分自身の判断基準や価値観を大切にすることが重要です。