シロクマ実験（Polar Bear Experiment）は、心理学的な実験の一つです。この実験は、1960年代に心理学者のダニエル・カーネマンによって行われました。
シロクマ実験では、被験者に対して、シロクマの写真を見せながら報酬を与えるタスクが行われます。被験者はシロクマの写真を見ながらボタンを押し、正解の場合に報酬が与えられるようになっています。報酬の量はボタンを押す回数に応じて変化します。
この実験において、被験者は最初のうちは報酬を得るために頻繁にボタンを押します。しかし、報酬の量が一定以上になると、被験者のボタンを押す頻度が減少します。報酬が一定水準を超えると、被験者は達成感や満足感を得た後はボタンを押す意欲が低下し、ボタンを押す回数が減る傾向があります。
この実験は、報酬の量がある一定の水準を超えると、人々のモチベーションや行動が減衰することを示す例として引用されることがあります。報酬が一定以上になると、人々は報酬に飽き足りてしまい、それに対するモチベーションが低下するとされています。
シロクマ実験は、報酬とモチベーションの関係や行動経済学の分野で引用され、実世界の様々な場面での動機付けや報酬設計に関する理解に貢献しています。
