自己一致とは、その人の自己概念（＝自分についての信念や感情）と、その人の行動や経験、他者との相互作用との間の整合性の度合いを意味します。言い換えれば、その人の行動、思考、感情が自己概念と一致している度合いを指します。
人の行動や経験、他者との相互作用が自己概念と一致している場合、その人は自己一致の状態にあると言われます。この状態は、信頼感、自信、充実感などにつながります。一方、人の行動や経験、他者との相互作用が自己概念と一致しない場合、不協和の感覚、不安、不満を感じることがあります。
自己一致は、文化的規範、社会的役割、個人的価値観、人生経験など、さまざまな要因に影響されます。また、自己認識や自己反省の度合い、さまざまな状況に応じて感情や行動を調整する能力にも影響されます。
自己一致の概念は、カウンセリングや心理療法において、クライエントの自己概念と行動との間の整合性を高めるためにしばしば用いられます。自己一致に影響を与える要因を探り、その不一致に対処することで、クライアントは自己認識、自尊心、そして全体的な幸福感を向上させることができます。
