職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

情動表現の普遍性

情動表現の普遍性とは、人間の情動が、文化や民族を超えて、普遍的に表現されるという考え方です。例えば、喜びは笑顔で、悲しみは涙で、怒りは眉をしかめて、恐怖は目を丸くして表現されるといったものです。

この考え方は、1872年にチャールズ・ダーウィンが著書「人間と動物の感情の表現」の中で唱えました。ダーウィンは、世界中の人々の感情表現を研究し、喜び、悲しみ、怒り、恐怖、嫌悪、驚きなどの基本的な感情は、どの文化でも似たような表現方法で表されていることを示しました。

情動表現の普遍性は、人間の感情が生物学的に根底づいていることを示唆しています。人間の祖先は、喜び、悲しみ、怒り、恐怖などの基本的な感情を表現することで、仲間と意思疎通を図り、危険から身を守ってきました。これらの感情は、遺伝的に受け継がれ、文化や民族を超えて普遍的に表現されるようになったと考えられています。

もちろん、情動表現の普遍性には、一定の限界もあります。例えば、笑顔には、喜びだけでなく、照れや緊張といったさまざまな意味が含まれます。また、文化によっては、笑顔を恥ずかしいことだと考える人もいます。

しかし、全体的には、情動表現の普遍性は、人間の感情を理解する上で重要な考え方と言えるでしょう。