職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

客我

客我(きゃくが)とは、アメリカの社会心理学者、ジョージ・ハーバート・ミードによって提唱された、人間の自我の構造のひとつです。

ミードによれば、人間の自我は、他者の期待をそのまま取り入れた「客我」と、それに反応する「主我」の2つの側面から成り立っています。

客我は、他者からの期待や評価を内面化したものであり、自我の社会性を示す側面です。例えば、親や先生などの周囲の人々から「良い子」と言われると、その期待や評価を内面化し、自分は「良い子」であるという客我を形成します。

一方、主我は、客我に対する反応であり、自我の主体性を示す側面です。例えば、親や先生から「良い子」と言われると、その期待に応えようとしたり、逆に反発したりするといった主我の行動が起こります。

客我と主我は、相互に影響し合いながら、人間の自我を形成しています。客我は、主我の行動を制限する働きがありますが、主我は、客我に新たな価値観や行動を付与する働きもあります。

客我は、他者との関わりの中で形成されるため、幼児期から青年期にかけて、特に重要な役割を果たします。この時期に形成された客我は、その後の人生において、自我の基盤となるのです。

客我の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

自分がどのような役割を担っているか
自分がどのような価値観を持っているか
自分がどのような能力を持っているか
自分がどのような人間関係を持っているか
客我は、人間の自我を理解する上で、重要な概念です。