職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

ローゼンタール

ロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal、1933年3月2日 - )は、アメリカ合衆国の心理学者。1956年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校で臨床心理学の学位を取得し、ノースダコタ大学とハーバード大学で教鞭を執った。

ローゼンタールは、実験者効果やピグマリオン効果に関する研究で知られる。実験者効果とは、実験者が被験者に対して持つ期待や偏見が、被験者の行動や結果に影響を与える現象である。ピグマリオン効果とは、教師や指導者が生徒に対して持つ期待が高くなると、生徒の成績や行動が向上する現象である。

ローゼンタールの代表的な研究は、1966年に行われたピグマリオン効果に関する研究である。この研究では、ローゼンタールとジェームズ・フリードマンは、サンフランシスコ近郊の12の精神病院の精神科医に、入院患者のうち、今後1年で著しい成長が見込まれる「特別な児童」が1名ずついると伝えた。ただし、この特別な児童は実際には実験者がランダムに選んだ患者であり、特別な能力があるわけはなかった。

その結果、特別な児童とされた患者は、他の患者よりも成績や行動が向上した。この結果は、教師の期待が生徒の学習成果に影響を与えることを示唆している。

ローゼンタールの研究は、心理学や教育学において大きな影響を与えた。また、実験者効果やピグマリオン効果は、日常生活においてもよく見られる現象であるため、これらの効果を理解することは、人間関係を円滑に進めるために重要である。

ローゼンタールは、グッゲンハイム奨励金、アメリカ心理学会(APA)の優秀研究者賞、APAのサイコロジスト・オブ・ザ・イヤー賞など、数多くの賞を受賞している。