職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

カサンドラ症候群

カサンドラ症候群とは、自閉スペクトラム症ASD)のパートナーや家族との間に、コミュニケーションや情緒的な相互関係が築けず、そのストレスから不安障害や抑うつ状態といった症状が起きている状態を指す言葉です。

ASDの人は、コミュニケーションや社会性の発達に障害があり、他人の気持ちや意図を理解することが苦手です。そのため、相手の気持ちや意図を読み取ることができず、誤解やトラブルを起こしやすくなります。また、自分の気持ちを表現することも苦手なため、パートナーや家族との間に誤解や不満が蓄積しやすくなります。

カサンドラ症候群の特徴的な症状は、以下のとおりです。

不安障害や抑うつ状態
自己評価の低下
孤独感・孤立感
情緒不安定
自己喪失感
罪悪感
無気力
カサンドラ症候群は、DSM-5などの精神疾患の診断基準に含まれる正式な病名ではありません。しかし、ASDのパートナーや家族との関係で苦しんでいる人は多く、その実態と問題点が注目されています。

カサンドラ症候群の予防や改善には、ASDの理解を深めることが重要です。ASDの人は、どのようなことに困るのか、どのようなサポートが必要なのかを理解することで、パートナーや家族との間に誤解やトラブルを減らすことができます。また、自分自身もストレスや不安を溜め込まないように、心身の健康管理を心がけることも大切です。

カサンドラ症候群の当事者は、一人で悩まずに、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。