職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

高次条件づけ

高次条件付け(Higher-order conditioning)は、古典的条件づけの一形態であり、最初の条件づけとは異なる刺激が中立刺激となり、その刺激が新たな条件刺激と結びつくことによって学習が行われます。つまり、二次的な条件刺激が新たな条件刺激として機能することにより、学習の効果が拡張される現象です。

通常の条件づけでは、中立刺激(条件刺激となる前の刺激)が無条件刺激(本来、反応を引き起こす刺激)と結びつき、中立刺激自体が条件刺激となります。しかし、高次条件づけでは、最初の条件づけの後に、新たな中立刺激が導入されます。この新たな中立刺激は、既存の条件刺激と一緒に提示されることで、その刺激自体が新たな条件刺激として学習されます。このように、既存の条件刺激が新たな刺激と結びつくことによって、高次条件づけが形成されるのです。

例えば、最初の条件づけでは、音(中立刺激)がエサ(無条件刺激)と結びつき、音だけでも反応を引き起こすようになります。そして、その後、光(新たな中立刺激)が音と一緒に提示されると、光自体が条件刺激となり、光だけでも反応を引き起こすようになるという具体例が考えられます。

高次条件づけは、条件づけの学習範囲を広げる効果があります。新たな中立刺激が追加されることで、学習の効果が拡張され、刺激間の関連性がより複雑になることがあります。この現象は、学習と記憶の研究や臨床心理学の分野で広く研究されています。