職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

性的違和

性別違和とは、出生時に割り当てられた性別(戸籍上の性別、身体の性別)と自認する(アイデンティティを持つ)性別が一致していないという強く持続的な感覚です。性別違和が強いトランスジェンダーの方は、強い苦痛を覚えたり、日常生活に支障をきたしたりします。

性別違和は、同性愛とは異なる概念です。同性愛とは、恋愛の対象がどちらの性別かに関する概念であり、性別違和とは、自己がどちらの性別かに関する概念です。また、トランスジェンダーの方は、性別違和の人とは異なり、心の性と身体の性を必ずしも一致させたいと思っているわけではありません。

性別違和の原因は、完全には解明されていませんが、生物学的な要因と社会的要因が複雑に絡み合って起こると考えられています。

性別違和は、精神障害ではありません。2019年、世界保健機関(WHO)は、国際疾病分類(ICD-11)から「性同一性障害」という診断名を削除しました。WHOは、性別違和は病気ではなく、多様な性自認のひとつであるとしています。

性別違和の治療法として、ホルモン療法や性別適合手術などがあります。ホルモン療法は、身体の性別を心の性に近づける治療法です。性別適合手術は、身体の性を心の性に一致させるための手術です。

性別違和は、トランスジェンダーの当事者にとって、大きな苦痛や生きづらさを伴うものです。性別違和を抱える当事者を理解し、支援することが大切です。