職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

循環論法

循環論法とは、ある命題を証明する際に、その命題自体を仮定した議論を用いることです。証明すべき結論を前提として用いる論法です。

たとえば、「神は存在する。なぜなら神は万能だから。万能であるということは、神が存在することからわかる」という論法は循環論法です。この論法においては、神の存在を証明するために、神の存在を仮定しています。そのため、この論法は結論を証明するものではなく、単に前提を繰り返しているだけなのです。

循環論法は、論理学においては誤謬とされています。なぜなら、循環論法では、結論を証明するための根拠が、結論そのものになってしまうからです。そのため、循環論法を用いて証明された結論は、信頼できるものではありません。

循環論法は、日常生活においてもしばしば見られます。たとえば、「この商品は良いものだ。なぜなら、この商品は人気があるから。人気があるということは、この商品が良いものだからわかる」という論法は、循環論法の一種です。この論法においては、商品の良さを証明するために、商品の人気度を仮定しています。そのため、この論法も結論を証明するものではなく、単に前提を繰り返しているだけなのです。

循環論法を見分けるためには、論法の流れをよく観察することが大切です。結論を証明するために、結論自体を仮定していないか、注意しましょう。