職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

(心理学者の)ワトソン

心理学者のジョン・B・ワトソンは、20世紀初頭に行動主義心理学を創始した人物です。彼は、心理学の対象を観察可能な行動に限定し、意識などの内的な経験は研究の対象外としたことで、心理学の学問としての地位を高めました。

ワトソンは、アメリカのサウスカロライナ州グリーンヴィルに生まれました。ファーマン大学で教育学を学び、シカゴ大学で心理学を学んで博士号を取得しました。シカゴ大学では、イワン・パブロフの条件反射研究に触れ、刺激と反応の関係を重視する行動主義の考え方に傾倒しました。

1913年、ワトソンは「心理学にとっての行為主義」という講義を行い、行動主義心理学を初めて公に宣言しました。この講義で、ワトソンは心理学は科学であるためには、客観的に観察可能な行動のみを研究対象とするべきであると主張しました。また、人間の行動は、刺激と反応の結合によって形成されると考え、条件反射を応用した実験を行いました。

ワトソンの行動主義は、当時の心理学の主流であった構成主義との対立を引き起こしました。しかし、ワトソンの行動主義は、心理学を科学へと導いた画期的な理論として、その後の心理学の発展に大きな影響を与えました。

ワトソンの業績は、以下のとおりです。

行動主義心理学の創始
刺激と反応の結合による行動の説明
条件反射の応用による実験心理学の進歩
ワトソンは、心理学の学問としての地位を高めた功績により、心理学の父と呼ばれることもあります。