職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

トロッコ問題

ロッコ問題とは、暴走するトロッコが5人の作業員がいる線路を進もうとしている状況で、レバーを引くことでトロッコを別の線路に切り替えることができ、その線路にいる1人の作業員を犠牲にして5人の作業員を救うことができるという思考実験です。

ロッコ問題で問われていることは、人々の倫理観や価値観です。1人の命と5人の命を天秤にかけて、どちらを優先するべきかという問題です。

ロッコ問題には、功利主義と義務論という2つの主な考え方があります。

功利主義:結果を重視する考え方で、最大の幸福の最大化を目指します。この考え方に基づくと、1人を犠牲にして5人を救うことは、結果的に幸福を最大化するため正しいことと言えます。
義務論:行為そのものを重視する考え方で、正しい行為をすることが義務であると考えます。この考え方に基づくと、1人を殺すことは正しいことではないため、何もせず傍観者になるべきと言えます。
ロッコ問題は、1967年に哲学者のフィリッパ・フットが提唱した問題です。それ以来、哲学者や倫理学者、心理学者など、さまざまな分野の研究者によって議論され続けてきました。

ロッコ問題には、さまざまなバリエーションがあります。たとえば、レバーを引くと5人の作業員ではなく、自分の妻や子供が犠牲になるという場合や、1人の作業員を犠牲にすることで、5人の作業員だけでなく、その家族や友人など、多くの人の幸福を守ることができる場合などです。

ロッコ問題は、答えのない問題です。しかし、この問題を考えることで、自分の倫理観や価値観について考え、より深く理解することができます。