職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

ゲシュタルト心理学

ゲシュタルト心理学とは、ドイツの心理学者であるマックス・ヴェルトハイマー、ヴォルフガング・ケーラー、クルト・コフカらが提唱した心理学の学派です。

ゲシュタルト心理学は、人間の精神を、部分や要素の集合ではなく、全体性や構造に重点を置いて捉えます。この全体性を持ったまとまりのある構造をドイツ語でゲシュタルト(Gestalt :形態)と呼びます。

ゲシュタルト心理学の最も基本的な考え方は、知覚は単に対象となる物事に由来する個別的な感覚刺激によって形成されるのではなく、それら個別的な刺激には還元出来ない全体的な枠組みによって大きく規定される、というものです。ここで、全体的な枠組みにあたるものはゲシュタルト(形態)と呼ばれる。

例えば、私たちは、黒と白の点の集まりを、「犬」や「猫」といった全体的な形として認識します。これは、個々の点ではなく、その全体的な形が、私たちの知覚に与える影響が大きいためです。

ゲシュタルト心理学は、知覚だけでなく、認知、学習、記憶、問題解決など、人間の精神活動全般に適用できると考えられています。

ゲシュタルト心理学の特徴は、以下のとおりです。

全体性や構造を重視する
要素主義や構成主義を批判する
知覚の即時性やまとまりを強調する
知覚の組織化の原則を明らかにする
ゲシュタルト心理学の目的は、人間の精神を、全体性や構造という視点から理解することです。この理解は、人間の知覚や行動をよりよく理解し、改善することにつながると考えられているのです。

ゲシュタルト心理学は、心理学だけでなく、教育学、工学、芸術など、さまざまな分野に影響を与えています。