職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

ナッシュ均衡

ナッシュ均衡(Nash Equilibrium)は、ゲーム理論における概念であり、ゲームの参加者が最適な戦略を選択した場合に、互いに裏切りを受ける誘因がなくなる状態を指します。つまり、一度選択された戦略を変えても、参加者は自身の利益を最大化するために他の参加者の行動に変更を加える必要がありません。

ナッシュ均衡は、ジョン・ナッシュ(John Nash)によって提案され、彼の名前に由来しています。ナッシュはゲーム理論の分野で先駆的な貢献をし、ナッシュ均衡の概念は彼の業績の中でも重要なものです。

ナッシュ均衡は、非協力ゲーム(プレイヤーが相互に協力することなく行動するゲーム)における安定な状態を表します。ゲームの参加者は、相手の行動を予測し、自身の利益を最大化するために最適な戦略を選択します。そして、他の参加者の行動が与えられた場合に、もう一方の参加者が変更を加える必要がない状態がナッシュ均衡となります。

ナッシュ均衡は、単一の均衡点(一意の解)である場合もありますが、複数の均衡点が存在する場合もあります。また、ナッシュ均衡が必ずしも最適な結果をもたらすわけではないことにも注意が必要です。ゲームの性質や参加者の目標によっては、全体的な結果が最適でない場合もあります。

ナッシュ均衡は経済学や社会科学の分野で広く応用されており、市場の競争や交渉の分析、社会的相互作用の研究などに役立っています。