職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

バランス理論

バランス理論(バランスりろん)は、社会心理学の分野で提唱された理論です。フリッツ・ハイダーによって1950年代に提案され、関係性や態度の形成と変化に関連しています。

バランス理論は、人々が態度や関係性をどのように維持しようとするかを説明するために使用されます。この理論では、人々は自分の持つ信念や態度を矛盾のない状態に保つことを好みます。具体的には、人々は一貫性を重視し、矛盾する情報や態度に不快感を抱く傾向があります。

バランス理論では、人々や対象を3つの要素で表現します。まず、個人(Person)という要素は、態度や信念を持つ人を表します。次に、他人(Other)という要素は、個人が関係を持つ相手や対象を表します。最後に、対象(Object)という要素は、評価される対象やテーマを表します。

これらの要素が組み合わさることで、バランス(一致)または非バランス(矛盾)の状態が生じます。例えば、個人が他人を好きだと感じている場合、個人と他人の関係はバランスしています。しかし、個人が他人を好きだと感じているのに、他人が個人を嫌っている場合、個人と他人の関係は非バランスな状態となります。

バランス理論では、非バランスな状態は不快感を引き起こし、人々はこの不快感を解消しようとします。そのため、人々は自分の態度や関係性を調整し、バランスを取ろうとする傾向があります。これにより、関係性や態度の変化が生じることがあります。

バランス理論は、社会心理学マーケティング、意思決定理論などの様々な分野で応用されています。この理論を理解することで、人々の態度や関係性の形成と変化に関する一般的なパターンや傾向を把握することができます。