職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

公正さの錯誤

公正さの錯誤(こうせいさのさくご)とは、倫理学や道徳哲学の分野で議論される概念です。公正さの錯誤とは、事実と倫理的価値判断との間に生じる誤った結びつきや混同のことを指します。

具体的には、公正さの錯誤は「何があるべきか」と「何があるか」とを混同する傾向を指します。つまり、ある事実や状況についての客観的な記述と、それに基づいて行われる倫理的な判断を区別できないことです。この錯誤は、倫理的な判断や価値観が客観的な事実に基づいているかのように錯覚することを引き起こすことがあります。

例えば、次のような誤謬が公正さの錯誤の一例です。Aさんが1つのりんごを持っていて、BさんとCさんがいるとします。AさんがりんごをBさんにあげると、公正であると考える人もいるでしょう。しかし、実際には何が公正であるかは主観的な価値判断によって決まるものであり、客観的な事実から直接導かれるものではありません。

公正さの錯誤は、倫理的な議論や判断において注意が必要なポイントです。公正さの主張をする場合、それが客観的な事実に基づくのではなく、主観的な価値観や倫理的な原則に基づくものであることを明確にする必要があります。