職場で使える心理学

もしあなたが職場の人間関係で悩んでいるのなら心理学の知識を使って解決できるかもしれません。

エディプス・コンプレックス

エディプス・コンプレックスとは、オーストリアの心理学者・精神科医であるジークムント・フロイトが提唱した概念で、男児が母親に性的関心を持ち、父親を敵対視する無意識的な心理状態のことです。

フロイトによると、男児は3歳から6歳頃の男根期に、母親への性的関心と父親への敵対心を抱き始めます。母親を手に入れたいと思う一方で、父親を邪魔者として排除したいという欲求が生まれるのです。

しかし、父親は男児にとって強い存在であり、父親を殺害すれば自分も罰せられると恐れます。そのため、男児は母親への欲求を抑圧し、父親の権威を受け入れようとするのです。これが、超自我の形成につながります。

超自我とは、良心や道徳心などの働きをする精神構造のことです。父親の権威を受け入れることで、男児は社会のルールや道徳を学び、社会的な存在として成長していくのです。

一方、エディプス・コンプレックスが解消されずに残った場合、以下のような影響が考えられます。

父親や権威的な存在に対して反発する
性的欲求が歪んでしまう
自尊心や自信が低下する
エディプス・コンプレックスは、人間の発達において重要な役割を果たす概念です。しかし、それが適切に解消されなければ、さまざまな問題を引き起こす可能性があるのです。

エディプス・コンプレックスは、女の子にも存在します。女の子の場合は、母親に性的関心を持ち、父親を敵対視するようになります。しかし、女の子の場合は男児に比べてエディプス・コンプレックスが弱いと言われています。

これは、女の子は母親の姿を模倣することで、自己同一性を確立していくためです。そのため、母親を敵対視するよりも、母親の姿を模倣して母親に近づこうとする傾向が強いのです。