リアクタンスとは、交流回路における電流の流れにくさを表すものです。記号は「X」で、単位は「Ω」です。
リアクタンスには、コイルに発生する「誘導性リアクタンス」と、コンデンサに発生する「容量性リアクタンス」の2種類があります。
誘導性リアクタンス
コイルに交流電流を流すと、コイルの周りに磁界が発生します。この磁界は、交流電流の変化に伴って変化します。磁界の変化は、コイルに電圧を誘導します。この電圧は、交流電流の流れを妨げる方向に働きます。この働きを誘導性リアクタンスといいます。
誘導性リアクタンスは、コイルのインダクタンスと周波数によって決まります。インダクタンスが大きいほど、誘導性リアクタンスが大きくなります。周波数が高くなるほど、誘導性リアクタンスが大きくなります。
容量性リアクタンス
コンデンサに交流電流を流すと、コンデンサに電荷が蓄積されます。この電荷は、交流電流の変化に伴って変化します。電荷の変化は、コンデンサに電圧を発生させます。この電圧は、交流電流の流れを促進する方向に働きます。この働きを容量性リアクタンスといいます。
容量性リアクタンスは、コンデンサのキャパシタンスと周波数によって決まります。キャパシタンスが大きいほど、容量性リアクタンスは小さくなります。周波数が高くなるほど、容量性リアクタンスは小さくなります。
リアクタンスは、電気回路において、電流の流れ方を制御するために使用されます。例えば、誘導性リアクタンスは、電流のピークを抑えるために使用されます。容量性リアクタンスは、電流の立ち上がりを早めるために使用されます。